Songs

SIDE-A SIDE-B
二十歳の原点のテーマ 3:23

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青春 2:13 1:00
今朝は20歳 4:08 1:30

朗読

2:09

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朗読

1:47

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夜 (T) 1:34 0:40
学園闘争 1:33 0:40

朗読

1:21

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朗読

1:04

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夜(U) 2:45 1:00
あなたはわたし 5:07 1:30

朗読

5:57

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朗読

3:29

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2:06 1:00
涙の年令 4:41 1:30

朗読

3:05

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        四人囃子から高野悦子さん江 3:06 1:30

「二十歳の原点 (+2)」  紙ジャケット・シリーズ(2002年末リリース)には
ボーナス・トラックとして「BGM 1」と「BGM 2」を収録

* 「夜(U)」は、1998年にリリースされた「四人囃子 Early Days」では「煙草」と名付けられた


Album Credit

四人囃子メンバー

森園勝敏(Gt)
中村真一(Bs)
坂下秀実(Kb)
岡井大二(Ds)


東京映画「二十歳の原点」
スタッフ

製作□金子正且
企画□小林八郎
原作□高野悦子(新潮社版)
脚本□重森孝子/森谷司郎
撮影□中井朝一
録音□原島俊男
音楽□小野崎孝輔
監督□大森健次郎

キャスト

高野悦子(20)...........角ゆり子
高野昌彦(悦子の父)...鈴木瑞穂
高野妙子(悦子の母)...福田妙子
高野芳子(悦子の姉)...高林由紀子
高野昌夫(悦子の弟)...丹波義隆
渡辺...................................大門正明
鈴木...................................地井武男
中村...................................富川徹夫

レコードスタッフ

原作□高野悦子(新潮社版)
構成□重森孝子
音楽□四人囃子
語り□角ゆり子
唄□四人囃子
演奏□四人囃子/アンサンブル・ブーケ

 四人囃子メッセージ

以前からスクリーンに自分達の音をのせることには興味を持っていたことから、性質上ステージほかなどの自分達の音をそのままのせることは不可能であるが、広い要素を内にふくんでいる自信はあるので、四人囃子のある一面をここに送ります。 -(四人囃子) 

 Notes

製作の原点/映画プロデューサー●金子正且


人それぞれの生き方がある。ある人は短くも美しく燃えて生き、又ある人は悠々大河の如く長い生を全うする。 生きて行くことを楽しいと感じる時も、苦しいと感じる時もある。 何んにも感じない時もある。むしろないがしろに生きている時の方が多いようだ。 それでいてふと自分の生を見つめる瞬間がある。自分はこんな生き方をしている、こんな生き方をしてきた、そう思った時、もう自分の青春は遥か彼方の思い出の闇に暗く沈んでいる。 そんな時、今青春をせい一杯生きている人達をすごく羨しく思う。 私が高野悦子さんの「二十歳の原点」に出逢った時、その気持は最も強く激しいものであった。 生きるということをそれ程素直に肯定し、苦しみ、そして無残に死んでいった一人の女性の生きざまが痛切に胸をうった。 反手記の映画化が、私のおもいでの青春に火をつけた。生きるということを、真面目に、目をそらさずに見つめること、これが製作の原点になった。
映画化の作業に着手した瞬間から、彼女の手でノートに書かれた文字のことごとくは、映画「二十歳の原点」という作品をみた可虚構の世界に構築されて行く。 われわれ製作スタッフは映画「二十歳の原点」の中にオリジナルの「二十歳の原点」のもつ強烈なテンションに負けぬものを何んとか打ち出そうと必死になって努力した。 馬鹿みたいに一生懸命やってきた。恐らく高野悦子さんは、古風な表現をとれば、あの世から笑ってわれわれのやってきたことを見て居られるのではなかろうか。 心から彼女の霊よ安かれと祈りたい。
映画化と同時に、レコード化の話が進んだ。音響という抽象のメディアに「二十歳の原点」をどう確立するか、という謎のような難問に立ち向わなければならなかった。 何回も討論の結果たどりついたそのレコードの場合の結論は、フィーリングの世界の中に「二十歳の原点」を浮上させることだった。 音楽も言葉も歌も、その各々のどれ一つ「二十歳の原点」を断定し規定することなく、全体のフィーリングで「二十歳の原点」というものを感じとって貰うことを目標とした。
勿論このレコード自体映画「二十歳の原点」と表裏一体をなすものだが、 若いサウンドグループ“四人囃子”の演奏は、そこからもう一歩踏み出した自由な「二十歳の原点のフィーリングをふくらませてくれるに違いない。 高野悦子さんの生涯は不幸にも自殺で終るが、彼女が青春に仮託した夢は大勢の若者達によって受けつがれ未来に大きく花開くことを信じたい。


Lyrics

今朝は20歳

詩・末松康生

大きい木の下で
明るいお日さまを
そのまま感じる
けさは はたち

けっしてあんな風に
自分にうそなんか
つかないと思う
けさは はたち

でも何かにつかまっていないと
糸が切れた凧みたいに
どこかに落ちてしまいそう

知らない誰かに
電話をかけてみて
教えてあげたい
けさは はたち

おいしいものなんか
たべた後みたいに
ひとり笑いする
けさは はたち

でも何かにつかまっていないと
糸が切れた凧みたいに
どこかに落ちてしまいそう

あなたはわたし

詩・末松康生

あなたはわたしかも知れないと
ふと思ってしまうのは
なぜだろう

いつかずっとむかし
人間が空を飛んでいたころ
会ったことがあるような気がするから

いま、あなたは本の間に
優しさの木の葉をはさんでいるのを
知っている
あなたが淋しいとき
そばにいて うなだれた肩をじっと
抱いていたい
わたしがわたしであるように

あなたはわたしかも知れないと
ふと思ってしまうのは
なぜだろう

いつかずっとむかし
その大きなつばさの中にしっかりと
抱かれたことがあるような気がするから

いま、あなたは厚い胸に
オルガンの音をひびかせているのを
知っている
あなたがうれしいとき
そばにいて こぼれる笑顔をじっと
見上げていたい
わたしがわたしであるように

涙の年令

詩・末松康生

涙のとしはいくつ
わからない わからない
生きたとしはいくつ
わからない わからない
ふるえているんだ
ふるえているんだ
おかしいくらいに
ふるえているんだ

暗い駅から電車に乗った
ゆれてゆれてとおりすぎる
愛したものたち いとしいものたち

涙のとしはいくつ
わからない わからない
生きたとしはいくつ
わからない わからない
ふるえているんだ
ふるえているんだ
おかしいくらいに
ふるえているんだ

秋の日ざしに目まいした
ゆれてゆれて とおりすぎる
愛したものたち いとしいものたち

 

青春

詩・岡田富美子

自分のために生きているのに
心のすきまが埋らない
自分の名前をノートに一杯
書いて見るけど埋らない 鉄棒にぶらさがった
宙吊り人形みたい
落ちないように 落ちないように
落ちると下は暗闇だから

自分が憎い訳じゃないのに
自分をいじめて泣かせたい
夜更けの小雨にコートを濡らし
行き止まりまで歩いてく
どうしてもうまく飛べない
あひるの子供みたい
落ちないように 落ちないように
落ちると下は暗闇だから

 

夜(T)

詩・コンフィデンス

暗闇の中で 静かに立っている私
今日はじめて夜の暗さを いとしく感じる
暗い夜は 私のただ一人の友になりました
あたたかく私をつつんでくれます
夜は 夜は...............

 

夜(U)

詩・コンフィデンス

生きている   煙草のかぼそい
むなしい   煙のゆらめきが
貴方の胸ですごす   かすかなひととき
静かに言葉も   出ないままに

私は夢にあこがれ
そしておびえている
貴方の胸ですごす   かすかなひととき
静かに言葉も   出ないままに

詩・高野悦子

旅に出よう
テントとシュラフの入ったザックをしょい。

ポケットには一箱の煙草と笛をもち
旅に出よう。

出発の日は雨がよい。
霧のようにやわらかい春の雨の日がよい。
萌え出でた若芽がしっとりとぬれながら

そして富士の山にあるという
原始林の中にゆこう
ゆっくりとあせることなく

四人囃子から高野悦子さん江

詩・末松康生

おまえがおまえであるために
おまえがおまえでなくなった
雨の夜、おまえは死んだ
さよならをいうのには
雨の日は似合わない
さよならをいうのには
晴れた朝のほうがいい
自分が自分であるために
つらい唄を唄おう


「二十歳の原点 (+2)」  紙ジャケット・シリーズ(2002年末リリース) 収録内容

1、CD (CDのレーベル面は オリジナルLPのレーベルを再現)
2、紙ジャケット (オリジナル復刻)
3、新規ライナー・ノーツ (保科好宏)